遙かな過去から現在に至るまでのワタクシメの恥ずかしいかもしれない産物を(ある程度)赤裸々に公開してしまおう!と。
「魔人」08

 さっきまで何も持っていなかったはずなのに、いつの間にかその美しい人は左手に刀を握っていた。
 それも日本刀だっった。
 「ほぉー、君は刀を使うのか。」
 そいつはなぜか喜んでいるようにそうつぶやいた。
 どこから出してきたんだろう?
 愚問だった。
 この連中にはそういった一般常識、いや、人間世界の常識を当てはめて考えようとすること自体間違っていたのを一瞬忘れていた。
 「ワタシ、ニホンガ、カタナ、ダイスキデス。」
 美しいその人物は片言の日本語を話せるようだった。
 あ、こ、声まで綺麗なのね、この人って。
 しかし、性別は声を聞いてもわからなかった。
 その瞬間、いつも私にくっついている「そいつ」の方が先に仕掛けていた。
 右手の指先をそろえて手首だけを軽くひと振りしていた。
 その指先から5本の光の線のようなものが出て、その美しい人の足元をかすめた。
 と、思ったが・・・・・。
 「なるほど・・・・・。」
 ん?
 なんだか、苦しそうな言い訳じみたことをつぶやいている。
 そいつが先に仕掛けたくせに。
 美しい人は全くその場を動いたように見えなかった。
 なんの動きもなく、ただ一方的にそいつが何かを仕掛けたはずだった。
 しかし、美しい人には何の反応もなかった。
 ケロリとしていた。
 そのまましばらくにらみ合いが続いた。
 ように私は思っていたが、実は違っていたらしい。
 「デハ、マタ、オメニカカリマショウゾ。」
 その美しい人は時代劇好きなのか、そんな言葉を吐くと私たちにクルリと背中を向けて、ゆっくりと歩いて去っていった。
 え?
 んん?
 その美しい後ろ姿に目を奪われているうちに、「そいつ」もいつの間にかどこかへ消えていた。
 んんん?
 なにが、どぉーしたの??
 私にはさっぱり訳がわからなかった。
 ふと、足元を見ると「そいつ」のいつも着ているスーツらしき(そいつがいつもいつも着ている、あれが本当にただの普通のスーツとは思えなかったが)黒い切れ端が落ちていた。
 え?
 何かでスッパリと切り取られたように、きれいな三角形の黒い切れ端だった。
 「そいつ」の?
 気になって、自然と私はその切れ端に手が伸びていた。
 拾い上げようと自分の指先でつまんでみた。
 え?
 さっぱりだった。私の手に何も触れなかった。
 すぐ私の足元に落ちているのに、その黒いスーツの切れ端は私の手には触れなかった。
 あ、あれ?
 私は何回かつまみ上げようとしたが、さっぱり全く拾うことが出来なかった。
 何回かそれを拾い上げる動作をした後、なんだかだんだん腹が立ってきて、私は力を込めてその切れ端らしきものを思いっきり踏んづけてやった。
 ついでに少しゴシゴシと靴のウラで踏みにじってやった。
 が、その切れ端らしきものは相変わらずそこにあった。
 「ふんっ!」
 ますます私は腹が立ったが、私にはどぉーすることもできなかった。
 あいつが現れたら文句言ってやる!
 しばらくの間、そぉー勢い込んで鼻息を荒くして過ごしていたのだが、その日はあいつは全く私の前に姿を現さなかった。

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